原田 拓典
准教授
原田 拓典(Takunori Harada, Ph.D.)
学位:博士(学術)東京大学
E-mail:tharada[at] oita-u.ac.jp
[at]を@に変えて送信してください TEL:097-554-7622
FAX:097-554-7622
研究者情報
研究概要
右手側と左手側の鏡像異性体が存在し、互いに重ね合わせることができない性質をキラリティといいます。分子・原子が密に集合している非溶液状態は、分子間相互作用が溶液に比べてはるかに強く、キラリティの識別、認識、増幅においてユニークな特徴を持ちます。このことから非溶液系のキラル化学は様々な研究分野から注目されており、今後の発展が期待されている学際領域です。鏡像異性体は物質量、結合のエネルギーは等しいため、その多くの物理的・化学的性質の左右差の区別が難しく、分析には左右円偏光との相互作用の違いを用いることが一般的です。しかし固体・凝縮系において、左右円偏光に対するキラル物質の相互作用応答を正しくとらえることが困難であることが知られています。そこで、当研究室ではストークス―ミューラー行列偏光解析に焦点をあて、キラリティ分光計測技術の創製を行い、非溶液系におけるキラル化学の発展を目指した研究を行っています。 また新たな装置・計測手法を用いたキラル物性評価をもとに、非溶液系における構造と機能に関する研究から新しいキラル機能物質の材料開発を展開しています。さらに、これまで得られた基盤的研究成果をもとに、大学内外や、民間機関と産学連携を行い、研究成果を社会に還元することも目指しています。 研究キーワード:円偏光発光・フォトンアップコンバージョン・プラズモニック材料・光学異方性物質の光学物性評価・偏光解析・アミロイド線維分解
専門分野
光物性、分子分光学、キラル化学
研究に興味のある方は学内、学外(他大学、企業等)を問わず技術相談、共同研究を受け入れています。気軽にご相談ください。また高校生や一般の方から相談等も気軽にご連絡下さい。
研究に使用する主な分光分析装置